「伝導」「対流」「放射」と「蒸発冷却」

地球上で熱が移動する方法は、この4つ。身近な実験で、熱の移動を確かめてみましょう。
熱の「伝導」のちがいを体感する
 木や金属の温かさ・冷たさを調べよう
木や金属の温かさ・冷たさを調べよう
    
準備するもの
□ 温度計 □ 放射温度計 □ 木の板(スギなどの天然の木材) □ 金属の板(なるべく大きくて厚いもの、いすや机の金属脚・鉄の扉などでもよい)
進め方
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     ①空気温度を測りましょう。
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     ②木の板と金属の板を手の平でさわってみましょう。
 (さわり過ぎて、板を温めないように)
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     ③木の板と金属の板ではどのくらいの温度差があるか、当ててみましょう。
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     ④放射温度計を使って、表面温度を測ってみましょう。 当たりましたか?
「対流」を感じてみる
 うちわであおいでみよう
うちわであおいでみよう
    
準備するもの
□ 温度計 □ うちわ
進め方
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     ①空気温度を測りましょう。
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     ②うちわであおいでいる所の空気温度を測りましょう。
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     ③自分や友だちの顔、首筋をうちわであおいでみましょう。 どんな感じがしますか?
「放射」を感じてみる
 保冷剤と熱い器で放射を感じてみよう
保冷剤と熱い器で放射を感じてみよう
    
準備するもの
□ 大きめの保冷剤(冷凍庫で冷やしたもの) □ 陶器の深皿(なるべく厚いもの) □ 熱湯の入ったポット □ なべつかみ
進め方
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     ①陶器の深皿に熱湯を入れて、十分に熱くしておきます。
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     ②保冷剤を、耳やほおの近くにかざしてみましょう。 どんな感じがしますか?
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     ③熱くした器を空にして、なべつかみで耳やほおの近くにかざしてみましょう。 どんな感じがしますか?
「対流」と「放射」のちがいを感じてみる
 アイロンをうちわであおいでみよう
アイロンをうちわであおいでみよう
    
準備するもの
□ アイロン □ うちわ
進め方
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     ①アイロンを立てて、スチームなしで、十分に熱します。
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     ②アイロンのかけ面に手の平を近づけて、熱を感じてみましょう。(さわらないように!)
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     ③アイロンの上の方に手の平を近づけて、熱を感じてみましょう。(さわらないように!)
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     ④アイロンの上の方で熱を感じている時に、アイロンを横からうちわで強くあおいでみましょう。 どんな感じがしますか?
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     ⑤アイロンのかけ面から熱を感じている時に、アイロンを横からうちわで強くあおいでみましょう。 どんな感じがしますか?
「蒸発冷却」を感じてみる
 霧吹きで蒸発冷却を感じてみよう
霧吹きで蒸発冷却を感じてみよう
    
準備するもの
□ 放射温度計 □ 霧吹き □ 40℃〜45℃の湯(熱めのお風呂くらい) □ うちわ
進め方
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     ①左右の手の甲を並べて、それぞれ放射温度計で測ってみましょう。
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     ②霧吹きの中に湯を入れて、湯の温度を測ってみましょう。
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     ③片方の手の甲に、霧吹きで湯をかけましょう。
 (霧吹きの先に入っていた冷えた水は、先に出しておきましょう。)
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     ④うちわで左右の手の甲を平等にあおぎましょう。 どんな感じがしますか?
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     ⑤放射温度計を使って、左右の手の甲の表面温度を測ってみましょう。ちがいはありますか?
 すだれと霧吹きの実験
すだれと霧吹きの実験
    
準備するもの
□ すだれ □ トレーシングペーパー □ セロテープ □ すだれを吊るすハンガー □ 200W〜500Wの白熱電球 □ 電球ソケットと固定具 □ 霧吹き □ 40℃〜45℃の湯(熱めのお風呂くらい) □ うちわ □ 放射温度計
準備しておくこと
□ 電球に水がかからないように、すだれの裏にトレーシングペーパーをセロテープで貼っておきます。
□ 実験を始める前に、すだれの照射部が35℃〜40℃くらいまで温まるように電球で照らしておきます。
注意すること
□ 電球が高温になって危険なので、必ず大人の監視のもとで行ってください。
進め方
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     ①すだれの照射部に手をかざして温度を感じてみましょう。
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     ②すだれの照射部の表面温度を放射温度計で測ってみましょう。
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     ③霧吹きの中に湯を入れて、湯の温度を測ってみましょう。
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     ④すだれの照射部に霧吹きで湯をかけて、うちわであおいでみましょう。
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     ⑤すだれの照射部の表面温度を測ってみましょう。 変化はありましたか?
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     ⑥再び、すだれの照射部のに手をかざしてみましょう。 手で感じた温度は、始めに比べてどうですか?
 
